『書店ガール』を読みました ~本はやっぱり紙でなきゃ~
書店員という仕事
書店員は、いわゆる、「本屋さん」だ。
ショッピングセンターの中の大型書店であっても、町の小さな本屋であっても、その役割は変わらない。
ただ本を売っているだけが、本屋じゃない。
本棚の並びを変えたり、POPを作ったり、フェアを企画したり、、。
お客様と本が出会うための、「場作り」をしている。
この書店員についての仕事や、働く上での苦悩や喜びが描かれているのが、『書店ガール』という本だった。
戦う本屋さん
『書店ガール』は、2人の女性書店員を中心としたお話。
40歳独身の副店長、理子と、
27歳新婚の正社員、亜紀。
2人は一見、性格が合わず反発ばかりしている。
亜紀の結婚式で関係はさらに悪化し、周りのスタッフのなかでも噂が絶えない。
しかし、本屋が閉店の危機となり、お互いの想いを知った二人はなんとか店舗を存続させようと協力し始めるー。
本について、書店についての愛は、二人とも同じ。
お互いに向き合い、お互いを知り、いつしか最も頼りになる”戦友”として認識していく。
一般人にとって、本屋さんのイメージはどんなものだろうか。
私は少なくとも、毎日好きな本を眺めていられて、のんびりと本を売っている人たちだと思っていた。
しかしそこには、出版社とのやりとりや、返品作業、徹夜でのフェアの準備、知らないジャンルの本の勉強、、、。
果てしない戦いがある。
手を抜こうと思えば抜けるものかもしれない。
だが、彼女たちの本に対する愛情が、そうさせないのだろう。
世の中のすべての書店員さんを、尊敬する。
紙としての本の魅力
私も、そもそも本が好きだ。
いまは電子書籍もあり、データとしての本の読み方も普及しつつあるけれど、やっぱり紙というのはいい。
さわり心地がいい。
においがいい。
モノとしてあるのがいい。
一時期はKindleでいろいろ買っていた。
↑このペーパーホワイトのやつ。
でもやっぱり紙に戻ってきてしまった。まだまだ世の中には紙派も多いと思う。
本は、検索ができないのが、またいい。
たとえば、「あの理子の言葉、どのシーンで言ってたんだっけ?」と思ったとき、Webの文章だったら”Ctrl+F”ですぐに該当箇所が発見できる。
本の場合は、まずパラパラとめくる。
検討をつけてページを開くものの、なかなか発見できない。
そうしているうちに、全然関係のないところを読みたくなって、つい読みふけってしまう。
そんな一連の動作が、とても好きだ。
これはたぶん、時間にも心にも余裕があるからできることだろう。
そんな毎日を過ごせたら、とてもいい人生になるのではないかと本気で思う。
職種の勉強にもオススメ
『書店ガール』は、本好き、本屋好きにはもちろんオススメ。
それ以外に、私のように人材業界で仕事をしている人間にも大変オススメ。
様々な職種について勉強する機会があるが、「書店員」についてはあまり知るチャンスがない。
この本を読めば、どんな仕事があり、どんな苦悩があり、どんなやりがいがあるのかが、良く理解できる。
本屋について知りたい。
スッキリする本が読みたい。
強い女性に憧れている。
そんな人たちはぜひ。
なにげに昨年、ドラマもやっていた。
DVDでてる。
ゆい